FIVE ELEMENTS
五行思想
中医が言う「腎虚」の意味 
中医の「腎」とは西洋医学でいう「腎臓」そのものではありません。中医の腎とは、泌尿系・生殖系・内分泌系・中枢神経系の機能、すなわち副腎の機能を含めた働きを意味した、心身調整や免疫などを含む総括的な表現になっています。
こうした腎臓系の機能不足を腎虚というのですが、これは紀元前500年代にまとめられた「五行思想」に記されて以来、中医学の基本を成しています。
この理論は火から土まで5項の行で万物を区分するものです。宇宙や地球は勿論、人体の仕組みや治癒までこの五行に集約されているといいます。その中の色体図には黒線であらわし相生関係(ともに活かす)ことを、赤線は相克関係(ともに悪くなる)ことを表します。
例えば、腎虚は水に属しているから金によって活かされ、腎虚が改善すれば木を活し、また水が暴れれば火を消し、土を崩す(どちらも不調になる)という意味です。 五行サイクル



■五行思想にみる腎虚の特徴




【行】水に属す、金で活かされ木を活かす
【臓】腎臓・副腎が衰弱または障害がある

【腑】膀胱・前立腺(炎)生殖器・精嚢・子宮卵巣

【志】恐怖・不安・驚き・ショック  

【官】耳(鳴り)・三半規管(難聴)   

【体】骨歯・歯ぐきに関する症状

【華】髪艶・枝毛・若白髪

【季】冬寒・腰痛関節痛や膀胱炎・むくみ

【色】目の周り、下腹、腰の皮膚の黒ずみ

【味】塩辛いものや味の濃いものを欲す

 

■五行と人体の関係
心臓 腎臓 肝臓 脾臓
小腸 膀胱 胆嚢 大腸
血脈 骨髄 筋肉 皮毛 肌肉

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メニエール病にならないために 
腎虚の初歩的体調は偶発的に襲ってくる、めまい・耳鳴り・首筋の凝り程度です。この程度の体調不良なら、まだメニエール病に罹ったわけではありません。不調の原因は、内耳の働きのちょっとした不具合です。その第一に考えられるのが、内耳空間や器官内部に満たされている内リンパ液や粘液の粘度が濃くなっているからでしょう。その原因としてあげられるのが、腎機能(排泄)低下、栄養不良、運動不足、そしてストレスなどによる体液の代謝(古い体液を新しく入れ替える)不良です。
腎虚からメニエール病に進行すると、偶発的ではなく、連続しためまいや耳鳴りが続きます。こうなると、食事や運動による改善を期待しても効果がありません。したがって最初にめまい・耳鳴りを感じたら「ああ、腎虚の警告なんだ」と感づいてこのページを読み、原因(下記)をよく理解して生活改善をする必要があります。



           

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五行思想にみる腎虚
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