花粉症に苦しんでおられる方は、新型コロナウイルス感染にご用心。どちらも呼吸器粘膜に異物が付着して拒否反応を引き起こすことで重症化。
 配信:日本食事療法協会
 新型コロナウイルス事件簿
花粉症 ウイルス感染のメカニズム
大気に浮遊する花粉やウイルスが、呼吸によって鼻孔や咽喉の粘膜に付着すると、これを外敵だと認識した免疫システムが作動して、リンパ節細胞で抗体(免疫グロブリン)を生成し放出する。これを抗原抗体反応というが、これらにはヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が含まれており、直接血管に作用して血管拡張をもたらしたり鼻づまりを起こさせるとともに、クシャミを引き起こし、一方では神経を興奮させることによって鼻や喉の粘膜に存在する鼻腺や気管を刺激してクシャミ、咳を連発する。これが初期のメカニズである。 
ウイルス増殖しだすと要注意
上記した抗原抗体反応によってリンパ節から分泌されるヒスタミンやロイコトリエンなど伝達物質は、皮膚に炎症を起こさせる物質として有名である。一例として、アレルギーになって医者にかかると、抗ヒスタミン剤という医薬が処方されるケースからみて、人体には好ましくない化学物質なのである。同じくロイコトリエンが分泌されるとその部分には白血球が集結し、このうちの好中球から発せられる活性酸素が周辺細胞に様々な障害を与える。この段階で花粉やウイルスが体外に排出できれば、事なきを得るのだが、問題なのは、花粉が他の物質ROS(活性酸素種)に変化したりウイルス感染から増殖して体内に自然免疫成分(インターフェロン)が増え始める場合である。
 
鼻や喉の粘膜細胞でウイルスが増殖し始めると、ますます厄介なことになる。花粉による炎症なら一般的にステロイド系の医薬を投与するが、ウイルス感染の場合はステロイド系を投与すると逆に免疫を押さえ込んでしまうのでウイルスが大増殖してしまう。まさしく、花粉を防げばウイルスが増え、ウイルスを押さえれば花粉症がひどくなるといった具合である。増殖したウイルスは肺に広がって、肺胞細胞をターゲットに侵入(下図②)を開始するが、その段階で感染者には大きな危険が待ちかまえている。
 
1)感染履歴がない方の感染
ウイルスが(肺胞)細胞の周りに増えてくると、過去に感染したことがある細胞は(細胞外に)インターフェロン(タンパク成分/サイトカイン)を分泌して自己防衛をめざす。この成分がウイルスのターゲットとなっている(肺胞)細胞を刺激して細胞内部に抗ウイルスタンパクを増やし、細胞内で転写増殖ができにくい環境を作り上げる。
そこで第1の問題は、宿主が同種のウイルスに感染した経歴がない場合、インターフェロンの生成分泌がないので細胞内にウイルスの侵入を許してしまい、増殖が始まってアッという間に重症化してしまう問題点である。

2)サイトカイン・スキーム
これは上記1の真逆で、細胞の周りに集まったウイルスに反応してインターフェロンの分泌が過剰となり、免疫系細胞の制御が不能となってしまう現象である。
これによって、周辺細胞を巻き込んだ拒否反応(活性酸素)が激しくなって免疫系細胞がさらに増加。広範囲なネクローシス(細胞破裂)を引き起こしたり、過酸化物質(ROS)が増加して一気に強いアレルギーとショック、呼吸困難を引き起こしてしまう。
今回の新型コロナウイルス禍では、先日急死された女優さんのように、このケースが多発しているように思われる。 
免疫反応を鎮めてくれるセレン酵素
免疫の過剰反応を防ぐための備えとして、体内にはグルタチオンペルオキシダーゼという微量元素(セレンとシスティン)で構成される酵素(セレン酵素)が用意されている。この酵素は、活性酸素によって生成される過酸化水素や脂質過酸化物のようなROS(活性酸素種)を中和分解して,水やアルコールに無害化してくれる能力を持つ。
セレンは元来、摂取しやすいミネラルであったが、近年では摂りにくいミネラルになりつつある。セレンを多く含有したハゼやアサリなど磯辺の生物が、農薬など化学製品の氾濫によって見られなくなって、いつしか、日本人はセレン欠乏へと進みつつある。
セレンが欠乏するとセレン酵素(グルタチオンペルオキシダーゼ)が減少して、過酸化水素や脂質過酸化物のようなROSが患部に増加して細胞を破壊し、プロテアーゼが流出することにより第2次的な拒否反応を引き起こす。


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近海からセレンが減って花粉症が増えた
脂質過酸化物とは、中性脂肪やコレステロールなどの脂質が活性酸素に反応して酸化されたもので、老化・癌・動脈硬化などを引き起こす要因である。また、皮脂が活性酸素に反応して形成される皮膚性過酸化脂質は、皮膚細胞を傷つけて常習的なアトピー症になるほか、皮膚癌や吹き出物、テカリ肌や色素沈着(老人斑)感染症なの原因となっている。 
花粉症やウイルス感染が国民病になった要因の一つに、日本近海からセレンを含有する魚介類がいなくなったことが挙げられる。また、病態が長引いたり酷くなるのは、花粉など異物の付着による抗原抗体反応によって鼻孔や咽頭の粘膜細胞に脂質過酸化物が形成され、さらにこれが異物となって細胞を刺激し続けるからである。微量元素セレンを充分に摂取して体質を変えてゆかないと、花粉症や新型コロナウイルス感染は解決しない。
 
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