アポトーシスを誘導する昆虫成分 | |
自然治癒力の一つに、細胞のアポトーシスを誘導する能力があげられる。生体を健全に維持してゆくには細胞が常に新しく生まれかわる(細胞代謝)ことが不可欠であり、この際に、古くなった細胞はアポトーシスによって痛みも出血もなく消滅することとなる。 癌細胞とは、活性酸素や放射線などの影響で遺伝子DNAやRNAが損傷してアポトーシス能を失った細胞群のことである。一方のネクローシスとは、西洋医学的に切除したりレーザー光線で焼き殺したりする細胞破壊させる方法である。 動物の生体には本来、アポトーシス能を持ち合わせているのだから、癌罹患者がこの能力を取り戻すことが出来るなら痛みも出血も副作用もなく癌細胞を消滅できるはずである。 アポトーシス能を取り戻すには、第一にバランス良いアミノ酸の摂取が必要である。そのためには、良質な海のタンパクと山のタンパクを摂取、もっと厳密にいえば動物性タンパク、魚貝タンパク、植物タンパク、キノコのタンパクと4種類のタンパク質を毎日摂取することである。これら食材をまんべんなく適量摂取(リービッヒ理論)することで、アミノ酸吸収率が高まる。アミノ酸とミネラルの一部は酵素を構成して免疫細胞の代謝を高めるほか、血液や臓器の代謝に必要な栄養成分の補給、アポトーシスを担う酵素の代謝にも不可欠である。 冬虫夏草の大きな特徴は、アミノ酸の多くが遊離した状態で含有されていることにある。16種類の遊離アミノ酸(本項下段に添付)と、加えて多くのミネラルを含有しているから、腸内善玉菌による消化吸収を経る以前に消化酵素をはじめとする様々な酵素を素早く形成される。その結果、アミノ酸吸収率を高め、代謝が活発になるのだから、消化能力が乏しい中高齢者にとっては癌を駆逐する重要な手段となる。 アミノ酸の質も大きなポイントである。近年、アスリートたちが「肉を食べるのなら鶏の胸肉」と言って人気が高まっている。これは、遠くまで飛べる能力を産み出すアミノ酸の論理で、イミダゾール・ジペプチドという2連のアミノ結合をもったアミノ酸のことである。 自重の300倍の食餌を運ぶといわれる薬用蟻のジペプチドは、人間の知恵では計り知れない壮絶な結合性を持っているのだろう。これを冬虫夏草が吸収して細胞組織に取り込んでいるのだから、人体にとって脅威的な効果を発揮することは間違いない。 弊社の冬虫夏草は、カイコのサナギエキスを添加して冬虫夏草を発生させた場合、0.1%水溶液を微量投与して48時間後に85%におよぶ癌細胞が消滅する試験結果を得ている。 これからは仮説になるが、そのメカニズムについて解明を進めてみた。 イモムシは3ヶ月5度の脱皮を繰り返すとサナギをつくり、その中でイモムシから全く体型が異なる成虫(蛾)になるためのアポトーシスが行われるという。イモムシの細胞が消滅して蛾の細胞に再合成されるのだろうが、このアポトーシスはこの時期にサナギの中に生成される「酵素」によってプログラムされたように移行してゆく。 このタイミングに合わせてサナギの内容物を抽出して培地を作り、これに冬虫夏草菌糸を接種すれば、サナギに存在するアポトーシスに関わる幾多の情報(酵素)が、冬虫夏草に吸収されていると考えた。これらのアポトーシス誘導物質は遊離アミノ酸とともに冬虫夏草の菌糸細胞壁の一部を構成し、やがて癌患者に運ばれて自然治癒力を発揮し、アポトーシス誘導能を高める要因となっている。日本で栽培する冬虫夏草の開発者であり発明者である私は上記のとおりに推測している。 |
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癌細胞を駆逐する冬虫夏草の成分(5)
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