マーク ポリサッカライド
  厚生労働省は、65才から肺炎球菌ワクチンを接種するよう呼びかけている。このワクチンは「ポリサッカライド・ワクチン」と呼ばれ、冬虫夏草などキノコの細胞壁を精製して製薬化するのだそうだ。
肺炎球菌は鼻孔や喉に常在菌として存在するが、免疫機能が低下した際に体内に増殖して、種々の疾患を引き起こす。代表的な疾患は肺炎であるが、とくに免疫機能が未熟な小児や低下している高齢者が発病する。その他にも中耳炎や気管支炎、敗血症や髄膜炎などの原因にもなるという。

ポリサッカライドという成分は、グリコシド結合(C:炭素を持つ糖質とN:窒素を持った有機化合物の結合)した糖質が多数重合した物質であるが、このように肺炎球菌に対する増殖阻害効果(免疫機能)が評価をされて医薬として世界中に普及している。

増殖抑制効果といえば、免疫機能を正常にする必要がある。それには、体内にBRM(生物反応修飾物質)を増強することが一番となる。それにはキノコ・ヨーグルト・納豆・酵素食品など菌類酵素の他に、オクラやモロヘイヤや山芋などのネバネバを多く含む食材を頻繁に摂取する必要がある。このネバネバはムコ多糖体というが、冬虫夏草の菌糸細胞壁と細胞壁を接着する部分、マトリクスにはC:炭素を持った糖質とN:昆虫由来のアミノ結合化合物が幾重にも結合した多糖体が豊富に存在する。
これを摂取することで腸内細菌が活性化し、二次代謝産生物としてBRMが生成され、結果的に癌細胞を異物とみなして除去する自然治癒力(免疫)が高まると考えられる

食品添加物に使用する化学物質や残留農薬に含まれる重金属は消化されないため、異物となって腸絨毛に絡んで留まる。排除するにはポリサッカライドを充分に摂取して腸内細菌を増やし、その働きを活用する。
腸内細菌(善玉菌)とはビフィズス菌・ラクトバチルス菌・フェカリス菌・コッカス菌と呼ばれる乳酸菌が大部分を占めていて、これらは糖質や多糖体を発酵させて乳酸を生成し、腸内環境を弱酸性に変える。この環境が保たれていれば異物は酸化細分化され、絨毛上皮細胞から分泌される腸液によって押し流されてしまう。

BGサイエンスが提供する冬虫夏草の培地は、昆虫成分と植物生薬溶液で構成する。これから発生した冬虫夏草は、昆虫の驚異的な筋肉を構成するN:アミノ酸と、C:植物生薬が含有する糖質や多糖体を吸収して成長するので、これらが菌糸細胞壁で結合してリポポリサッカロイド(LPS:タンパク多糖体)となり、より強度のある細胞壁マトリクスを形成することになる
したがって、冬虫夏草菌糸を摂取するということは、ポリサッカライドを摂取することであり、これによって急速に腸内善玉菌が活性化し、第二次代謝生成物としてBRMなど様々な免疫向上物質をつくりだすことになる。

前述したポリサッカライドの構成は植物性糖質と動物性アミノ酸が多重結合したもの、これにキノコ系脂質が多重結合するとリポポリサッカライド(LPS)が形成される。この物質は冬虫夏草などキノコ菌糸の細胞壁と細胞壁を連結するマトリクスに多く含有する
摂取すると免疫細胞(貪食細胞)マクロファージが活性化して生体の「自然免疫力」を強化し、病気や細菌に負けない体質づくりに役立つといわれる。マクロファージが活性すれば病気の基となる細菌や体内の異物、さらに癌細胞を食べて細胞内で消化するという性質を持っており、これもアポトーシスの一環である。
 
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マーク アポトーシスを誘導する昆虫成分 
  自然治癒力の一つに、細胞のアポトーシスを誘導する能力があげられる。生体を健全に維持してゆくには細胞が常に新しく生まれかわる(細胞代謝)ことが不可欠であり、この際に、古くなった細胞はアポトーシスによって痛みも出血もなく消滅することとなる。
癌細胞とは、活性酸素や放射線などの影響で遺伝子DNAやRNAが損傷してアポトーシス能を失った細胞群のことである。一方のネクローシスとは、西洋医学的に切除したりレーザー光線で焼き殺したりする細胞破壊させる方法である。

動物の生体には本来、アポトーシス能を持ち合わせているのだから、癌罹患者がこの能力を取り戻すことが出来るなら痛みも出血も副作用もなく癌細胞を消滅できるはずである
アポトーシス能を取り戻すには、第一にバランス良いアミノ酸の摂取が必要である。そのためには、良質な海のタンパクと山のタンパクを摂取、もっと厳密にいえば動物性タンパク、魚貝タンパク、植物タンパク、キノコのタンパクと4種類のタンパク質を毎日摂取することである。これら食材をまんべんなく適量摂取(リービッヒ理論)することで、アミノ酸吸収率が高まる。アミノ酸とミネラルの一部は酵素を構成して免疫細胞の代謝を高めるほか、血液や臓器の代謝に必要な栄養成分の補給、アポトーシスを担う酵素の代謝にも不可欠である。
冬虫夏草の大きな特徴は、アミノ酸の多くが遊離した状態で含有されていることにある。16種類の遊離アミノ酸(本項下段に添付)と、加えて多くのミネラルを含有しているから、腸内善玉菌による消化吸収を経る以前に消化酵素をはじめとする様々な酵素を素早く形成される。その結果、アミノ酸吸収率を高め、代謝が活発になるのだから、消化能力が乏しい中高齢者にとっては癌を駆逐する重要な手段となる。

アミノ酸の質も大きなポイントである。近年、アスリートたちが「肉を食べるのなら鶏の胸肉」と言って人気が高まっている。これは、遠くまで飛べる能力を産み出すアミノ酸の論理で、イミダゾール・ジペプチドという2連のアミノ結合をもったアミノ酸のことである。
自重の300倍の食餌を運ぶといわれる薬用蟻のジペプチドは、人間の知恵では計り知れない壮絶な結合性を持っているのだろう。これを冬虫夏草が吸収して細胞組織に取り込んでいるのだから、人体にとって脅威的な効果を発揮することは間違いない。

弊社の冬虫夏草は、カイコのサナギエキスを添加して冬虫夏草を発生させた場合、0.1%水溶液を微量投与して48時間後に85%におよぶ癌細胞が消滅する試験結果を得ている。
これからは仮説になるが、そのメカニズムについて解明を進めてみた
イモムシは3ヶ月5度の脱皮を繰り返すとサナギをつくり、その中でイモムシから全く体型が異なる成虫(蛾)になるためのアポトーシスが行われるという。イモムシの細胞が消滅して蛾の細胞に再合成されるのだろうが、このアポトーシスはこの時期にサナギの中に生成される「酵素」によってプログラムされたように移行してゆく。
このタイミングに合わせてサナギの内容物を抽出して培地を作り、これに冬虫夏草菌糸を接種すれば、サナギに存在するアポトーシスに関わる幾多の情報(酵素)が、冬虫夏草に吸収されていると考えた。これらのアポトーシス誘導物質は遊離アミノ酸とともに冬虫夏草の菌糸細胞壁の一部を構成し、やがて癌患者に運ばれて自然治癒力を発揮し、アポトーシス誘導能を高める要因となっている。日本で栽培する冬虫夏草の開発者であり発明者である私は上記のとおりに推測している。 
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癌細胞を駆逐する冬虫夏草の成分(5)
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