酵素の失活がまねく腎虚

腎虚の原因の第二は、加齢による臓器器官や代謝の衰えですが、これは老人そのものということではなく、防腐剤や酸化防止剤など合成保存料、乳化剤・調味料・合成色素など添加物をつかった食品の摂り過ぎと、これらに起因する善玉菌の減退と悪玉菌の増加からなる腸の老化を含めます。
腸が老化してくると、善玉菌が産生する生体維持物質が減って、悪玉菌が形成する不純物質が増えてくるので、酵素の失活がはじまり、それにつれて代謝が衰えてきます。
代謝が低下すると身体中の臓器や器官から警報が発せられますが、これこそが腎虚を示す様々な症状なのです。

第三に、前述したように、フリーラジカルによる細胞組織の損傷と、そのフリーラジカルを抑制している善玉菌が産生するSOD消去活性やカタラーゼなどの酵素が失活することが原因と考えられます。
フリーラジカルが動脈を経由して腎臓に行きついて滞まれば、腎臓が生成している酵素が攻撃を受けて失活するほか、活性ビタミンD・赤血球をつくるホルモン・血圧コントロールをするホルモンを生成するといったその他の機能までも衰えてしまいます。
その結果、代謝の衰退・関節異常や骨粗鬆症など骨格のトラブル・高血圧などの症状や血液の汚れに起因する腎虚の症状が現れてきます。

第四に、運動不足。運動によって代謝が早まれば、摂取した食品添加物は少しずつでも排泄されますが、運動不足で代謝が遅れると、これらは体内の器官や血液に蓄積されます。こうなると、酵素を作ろうとする臓器器官の活動を阻害するので、結果として酵素の失活を招きます。
第五に、精神的なストレスも原因になります。精神疲労・不安・緊張などの心労が過ぎたり長びくと、自律神経が乱れて臓器器官の消耗につながり、結果として酵素の生成が衰えてきます。

その外に、動物性タンパクの摂り過ぎ・セックス過剰・セックスレス・閉経も腎虚の一因となります。このように、腎虚の原因のほとんどが酵素の失活とそれに伴う代謝の衰退です。




腎虚と内分泌の障害