プラスチック汚染は海洋やインドネシアの問題ではなくこの日本にも深刻な問題である。これから先、どこで処理すればよいのか。

遅れるリサイクルの取り組み
「プラスチック製品の規制は産業界や消費者への影響が大きく、日本はまだ準備が整っていない」というのが憲章を拒否した理由だといわれている。
確かに、日本ではレジ袋や食品包装など使い捨てプラスチックが大量に使用されており、削減対策は遅れている。これらを焼却処分して、その際に発生する熱を再利用すれば「リサイクル法」として優遇されているが、全製造量の20%しかリサイクルされていない。これは、経済協力開発機構(OECD)にデータを提示している先進諸国34カ国中、27位というきわめて低いレベルである。
山積する農業廃棄プラスチック
プラスチック汚染は海洋だけにとどまらない。農業用栽培ハウスの内外装は3年に一度、およびトンネル栽培や土壌の保温をするマルチシートは毎年、新品に交換しなければならない。以前は畦に積んで燃やしていたのだがこれが禁止されてから、圃場の片隅に山積みしているのをよく見かける。

上のデータを見ると、年間400万トン近い使用済みプラスチックが自然界に野積み(上左)にされていることが分かる。最終処分場が埋め尽くされる数年先(上右)には海洋プラスチックと同じく、ミクロ化し雨風によって河に流れ込み、やがて海洋を廃棄プラスチックで被いつくしてしまうのだろう。このまま何もしないでいると、癌の発症と同様に、日本民族は人間が作った化学によって崩壊の道を辿ることになる。


クリーンエネルギーを利用する食糧の栽培



国内の廃棄プラスチック問題
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