一部のハム・ソーセージや海産物、漬物や菓子、輸入高級ワインなどに添加されている酸化防止剤や色素、発色剤などの化学物質(亜硝酸塩)を日常的に摂取していると、これが胃腸の絨毛の谷間や微絨毛(上皮細胞)に絡んで刺激を与え続け、拒否反応となって周辺細胞ともども癌化してしまいます。
この理論は、今から100年も前に行われた山極勝三郎博士の「ウサギの耳の実験」で立証されているのですが、癌が社会問題となった現在にいたっても化学物質系の食品添加物が厳しく規制されたり、添加を禁止するなどの法的措置がなされないのは、何故なのでしょうか。
腸絨毛(前ページ絵参照)の上皮にあたる粘膜細胞で形成された癌細胞は、2日に1回という頻繁な新陳代謝(細胞分裂して新しい細胞が作られる生体活動)によって脱落して大腸に移動、その1部が水分や塩分とともに吸収され、血液やリンパ液に混ざって体中に広がってゆきます。これらの多くは異物とみなされて、免疫細胞(貪食細胞)の1つであるマクロファージに捕食されますが、癌化が進んで癌細胞の密度が高くなったり免疫力の低下によっては、臓器に着床(癌細胞と血管が連結)するケースが増えてきます。
着床すると癌細胞は毛細血管と連結。栄養分を確保しながら、不完全な細胞増殖を繰り返し始めます。
10~20年の時を経ると、およそ2センチほどの悪性腫瘍に成長しますが、この頃にようやく不調を感じ始め、医者で検査してみると癌が見つかり、急ぎ切除することになります。
ところが、その後にも、まるで水底から湧き上がる気泡のように次から次へと癌が出現してきます。癌を切り取るということは、治ったのではなく、応急措置を施したにすぎません。
完全に治すには「臭い匂いは元から断たねばダメ」の例え通り、癌化の根本を見つけて取り除かねば、いずれの日にか、また体中が癌だらけになってしまいます。

前段の例えを引用すると「臭い匂い」の根本は、肺胞や腸絨毛に絡まった化学物質と
いうことになります。これ以上増やさないのは勿論のこと、早々に除去しなければ、癌は次々と湧き上がってきます。
除去することは、ペルシャ絨毯に撒かれた砂を拾うように困難を極めますが、これを安易に行うには、腸内善玉菌をしっかりと育てる方法以外にありません。善玉菌の多くが乳酸菌ですから、増殖することで頻繁に乳酸が生成され、腸内は弱酸性に変わります。
この環境に長時間おいておけば、化学物質を合成する有機の鎖が外れてミネラルイオンに変わるので、腸液の流れに乗って容易に大腸へと移動してくれます。


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